マーケティング基本知識

マーケティングリサーチとは?調査方法や成功事例を解説!

初心者マーケター
初心者マーケター
調査した方が良いんだろうけどお金もかかるしよくわかんないし忙しいし、寝かせとこう

こんなお悩みの方に、主なマーケティングリサーチの手法から、マーケティングリサーチの企画~調査票作成・実査~分析の流れとポイントを解説します。

マーケティングリサーチとは

企業のあらゆるマーケティング課題に対して、有効な意思決定をサポートするための科学的な調査・分析のことです。マーケティングはしばしば仮説で話を進めることがありますが、調査をして仮説の信頼性を高めたり微調整をすることで、施策の成功する可能性がアップします!

例えば、以下のような疑問に対して調査をすることで答えに近づくことができます。

  • 自社の商品やサービスは、どんな人をターゲットとすべきなのか?
  • 自社の商品やサービスは、利用者に満足されているのか?
  • 新商品の価格はいくらにすべきなのか?
  • 自社商品と競合商品ではブランドイメージはどう違うのか?
  • 実施したキャンペーンやイベントの効果はどの程度あったのか?

ここで注意しなければならないのは、必ず仮説を持っておいて、それを検証するために調査をする必要があるということです。

マーケティングリサーチのやり方

企画、調査設計、実査、分析の流れで行います。

企画

調査の目的、仮説、予算などを設定し、調査を企画します。社内で稟議を上げる際などはこの段階で申請することになるかと思います。

調査設計

調査を実施するにあたり必要な以下のような情報を決めます。

・調査体系(どの種類の調査を採用するか)

・調査対象(誰に調査をするか)

・質問項目

実査

実際に調査を行います。定量調査はシンプルなものが多いですが、定性調査ではこの実査のフェーズが非常に重要です。

例えば、グループインタビューでは、参加者同士で割と自由な議論に走りがちですので、仕切る人がきちんと話の方向性を正しくしてあげないと無駄な議論が繰り広げられ時間を無駄にするという地獄が待っています。

マーケティングリサーチの手法

マーケティングリサーチは、調査の継続性によって以下の2つに分類できます。

パネル調査(継続調査、定点調査)

同じ調査対象者から、同じ項目の情報(データ)を継続的に収集する調査を「パネル調査」といいます。パネルとは「枠」を意味し、パネル調査は、母集団(調査対象の条件にあてはまるすべての個人や世帯などの集まり)から抽出したサンプルを「枠」に入れるかのように固定し、同じ情報を収集し続けることを意味します。

代表的なパネル調査には、以下が挙げられます。

<消費者パネル調査>

同じ調査対象者(消費者)にバーコードスキャナーを貸与し、購入した商品を記録し続けてもらう調査。「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「いくらで」「いくつ」買ったのかといったデータを収集・分析することで、消費者の購買行動を詳細に捉え、消費者ニーズ分析やセグメンテーション、施策実施後の評価などに活用することができます。

また、上記の消費者パネルと同じ調査対象者から、テレビやWEBなどのメディア接触記録を収集することで、メディア接触と購買の関係性を明らかにすることも可能となっています。

SCI®(全国消費者パネル調査)

<小売店パネル調査>

同じ調査対象店舗からPOSデータ(商品の販売データ)を収集し続ける調査。「いつ」「どこで」「どのような店舗(業態)で」「何が」「いくらで」販売されたのかといったデータを収集・分析することで、店頭での販売実態を捉え、市場規模やシェア動向の監査や、店頭プロモーションの施策立案などに活用することができます。

SRI®(全国小売店パネル調査)

アドホック調査(カスタム調査、単発調査)

マーケティング課題に応じて、調査対象者、聴取内容などの調査設計を都度カスタマイズして行う調査を「アドホック調査」といいます。パネル調査がどちらかというと生活者の「行動」を捉えるのに対し、アドホック調査は、パネル調査では捉えきれない生活者の「意識」を捉える目的で行われます。

 アドホック調査はさらに、収集・分析するデータの種類によって、「定量調査」と「定性調査」に分類されます。

定量調査

「量(金額や数量など)」や「割合(パーセンテージ)」のように数字で表現されるデータを「定量データ」といい、これを収集・分析する調査を「定量調査」といいます。主に、市場実態を把握すること、仮説を検証することを目的に行われ、例えば商品開発のプロセスにおいては、カテゴリーユーザーの実態把握、商品コンセプトのアイデアスクリーニング、価格の妥当性、パッケージの評価など、あらゆるステップで実施されます。

「定量データ」は、一般的にはアンケート調査によって収集され、広い地域から多くのデータを得ることが可能です。

インターネット調査

調査対象者にインターネット上の調査フォームで回答してもらうアンケート調査です。コストが安く、短期間で調査が完了し、比較的手軽に実施できるメリットがあります。

ネットリサーチ

会場テスト(CLT

クライアント企業内や外部会議室など、事前に準備された会場に調査対象者を集めて行うアンケート調査です。商品の試用条件(調味料であれば、どのくらいの量をかけるか、など)をコントロールした環境で評価をしてもらうことが可能なため、新商品の評価などに利用されます。また、放映前の広告クリエイティブの評価など、秘匿性の高いものを扱う場合にも利用されます。

CLT(会場テスト)

ホームユーステスト(HUT

試用品を調査対象者に送付し、一定期間試用してもらった後に、使用感や感想などをアンケートで回答してもらう調査です。日用雑貨など、実際に普段の生活で使用する環境で試用・評価してもらうことが可能です。

ホームユーステスト(HUT

定性調査

定量データのように数値化できないデータを「定性データ」といい、これを収集・分析する調査を「定性調査」といいます。主に、「どう感じたのか?」や「なぜそのような行動をとるのか?」など、定量調査では見えにくい、生活者の心の動きや、行動の理由を探ることを目的に行われます。

「定性データ」は、調査対象者とインタビュアーの11で行われるデプスインタビューや、複数の調査対象者が参加して行われるグループインタビューによって収集されます。調査対象者の生の声で本音が聞きやすく、企業の担当者が想定していなかった新しい発見や、調査対象者自身も自覚していなかった深層心理が発見できることもあります。

・デプスインタビュー

インタビュアーと調査対象者が11でインタビューを行う調査です。調査対象者の心を開き、個人的な体験や心の内を深く聞き込む場合に向いています。

フォーカスグループインタビュー(FGI)|デプスインタビュー

グループインタビュー(FGI

数人の調査対象者を集め、座談会形式でインタビューを行う調査です。参加者同士が会話の中で刺激し合うこと(この相互作用を「グループ・ダイナミクス」といいます)で発想を広げたり、議論を深めたりすることが可能です。

フォーカスグループインタビュー(FGI)|デプスインタビュー

 

マーケティングリサーチの成功事例

実際にマーケティングリサーチを行なって、成功している事例を知るとイメージが湧きやすいと思います。既に大手メディアに取り上げられている内容ですが、成功事例を拾ってきたのでこちらで紹介します!

アサヒビール/ドライゼロ

・調査目的:

①ノンアルコールビールの飲用状況、ニーズの把握
②競合ブランドのイメージ測定
③複数の試作品、パッケージ案からの採用案選定

・調査手法:インターネット調査、グループインタビュー、モニター調査

健康志向や飲酒意識の変化などを理由に急拡大を続けるノンアルコールビール市場。アサヒビールは2010年に「ダブルゼロ」で参入したもののシェア2%と低迷しました。しかし2年後には「ドライゼロ」を発売、これがシェア24%を超える大ヒットとなりました。

その成功を支えたのがマーケティング・リサーチです。延べ5000人以上を対象にインターネット調査とグループインタビューを実施。ノンアルコールビールに対して、カロリーゼロといった機能性よりもビールに近い味を求めている人が多いことを突き止め、味に絞った新商品開発を進めたそうです。そして調査結果を見て、ターゲットも「ビールを飲まない層」ではなく、「ビール愛飲者」に設定。使い分けや休肝日を利用シーンに想定したと言います。最後は複数の試作品を作成、パッケージも複数作成し、モニター調査の結果によって採用を決めるなど、徹底した調査主導の新製品開発です。

参考文献:「ドライゼロ」ヒットを支えた社内コンペ/日経XTECH

セブン&アイホールディングス/金の食パン

・調査目的:商品開発

・調査手法:アンケート調査

日本におけるパンのマーケット全体では主に主食系パンと、それ以外の味付け系パンに二分されます。この二つの分類において規模は同じくらいなのですが、セブン&アイホールディングスの食パンのシェアは大きくありませんでした。そこで「安くてリーズナブルなイメージを覆すような”価値”を追求する」というコンセプトで新たな食パンを開発することになりました。

この判断には野村総研株式会社の「生活者一万人のアンケート調査」を精査したそうです。

・最初のリサーチは同社の「プレミアム生活向上委員会」という組織を使い、約 200 名の消費者を対象に「金の食パン」と既製品の商品を食べ比べてもらい、どちらが美味しいのかをヒアリング。すると、約 7 割の消費者が「金の食パン」の方が美味しいと答えました。

・さらにこの結果に満足せず、同社は神奈川のセブンイレブンの店舗でテスト販売を開始。テスト販売の目的は売れ行きと価格の妥当性でした。

テスト販売の結果は、売り上げでは店内プロモーションの影響もあり、最も売れた店舗では 1 日に 133 個も売れ、価格も 1 斤 250 円で決定しました。最後に全国の商品展示場で試食テストを試みた結果、「金の食パン」が一番美味しかったという回答が一番多かったのです。

この慎重におこなったマーケティングリサーチがあったからこそ、「金の食パン」が有名な商品となったのです。

参考文献:PB商品「金の食パン」が高くても売れる理由/PRESIDENTonline

まとめ:念入りすぎるくらい準備して調査に臨みましょう!

ここまで説明してきましたが、マーケティングリサーチは個人的に非常に難しいと勝手に思っています。でもとっても重要なので、できるチャンスがあれば絶対に成功させたい!大変ですが、企画・設計の準備を完璧に行うことでより良い調査結果が得られるはずです。頑張りましょう!

ABOUT ME
ゆみやん
都内の事業会社に勤めるOL29歳独身です。好きなものは、旅行、猫、東京巡り、ランニングです。筋トレは死ぬほど嫌いですがMなので超やってます。 【社会人1年目〜3年目】広告代理店で身を削り鬱になる→【4年目〜現在】事業会社へ転職し、マーケティング担当として超絶楽しく働いています。 副業でマーケティングコンサルとWEBデザイナーも行なっておりますので、是非ポートフォリオご覧くださいませ m(_ _)m