デザイン

全部面白い!デザインに役立つ行動心理学28選

こんにちは、マーケティング&デザインの仕事をしているyukijiです。
マーケティングやデザイン、さらに営業や接客などでも役に立つ「行動心理学」の法則をまとめました。

【本記事はこんな方におすすめ】
・行動心理学とはどういうものか知りたい
・感覚ではなく心理学に基づいたデザインができるようになりたい
・行動心理学のことをチラッと学んだが、主要な考え方を全て網羅して知りたい

本記事では、私がこれまで学んでいた知識に加えて、ありとあらゆる書籍と参考サイトから役に立つ「行動心理学」を全てまとめています!この記事を読めば主要なものはほぼ網羅できるでしょう!!

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行動心理学とは?

行動心理学とは、アメリカの心理学者「ジョン・ワトソン」が提唱した心理学です。一般的な心理学とは異なり、行動や仕草のパターンから相手の心理を想定していくことができます。

例えば、バナーや電車内ポスターで人物の顔が定番のように配置されていますよね。定番になっているからには理由があります。
クリエイティブに「人物」が入っていると無意識に目がいってしまったりしないでしょうか?人間も動物なので、外敵の視線には敏感に反応しやすく、ついつい目がいってしまうという行動は当然の仕組みなのです。(「顔認識」と本記事では説明しています。)

行動心理学の法則28選

それでは具体的に、役に立つ行動心理学を一つずつ紹介していきます。

バンドワゴン効果

ある製品や事柄に対して、大勢の人がそれを支持している場合、その製品や事柄への支持がよりいっそう高くなるといった現象のことをいいます。
例えば、広告で「大人気!」とか「好評につき延長!」とか書いてあると、何か惹かれたりしませんか?

ちなみに「バンドワゴン」とは、パレードなどの行列の先頭を行く楽隊車のことを指し、「バンドワゴンに乗る」というと、時流に乗る・多勢に与する・勝ち馬に乗るといった意味になります。

誰もが「損したくない」という考えを持っていると思いますので、この「バンドワゴン効果」の心理が日常的に働いています。「多くの人が選んでいる=それだけ良いもの=自分も損んしない!(逆に手に入れなかったら損するかも?)」という思考が背景にはあるのではないでしょうか。

アンダードック効果

別名「負け犬効果」とも呼ばれます。弱い立場や不利な状況、劣勢な者に対して同情心が集まり、その結果良い結果を出す現象です。

最近ですと、クラウドファンディングなどでよく見かける印象です。
例えば、重病にかかってしまった猫の手術代をクラウドファンディングで集めるために、その病気が如何に辛くてその猫が如何に可哀想か、ということをプロジェクトページに掲載したりすると、同情心で結構お金が集まるケースが多いです。
このような現象がアンダードッグ効果です。先にご紹介した「バンドワゴン効果」と「アンダードッグ効果」は、真逆の心理効果ですね。

プライミング 

プライミングとは、基本的にはこの連想ゲームと同じで、何らかの刺激を受けたことにより、後続の刺激に対する反応に影響が出ることを指しています。この最初に受ける刺激は「プライム」と呼ばれます。

プライミングについて、『Psychology Today』では次のような例を紹介しています。ある実験で、参加者を2つのグループに分け、片方のグループには「yellow(黄色)」の後に「sky(空)」という単語を、もう片方のグループは「yellow(黄色)」の後に「banana(バナナ)」という単語を読んでもらいました。

その結果、「黄色-バナナ」グループが「バナナ」という単語を認識するのにかかった時間は、「黄色-空」グループが「空」という単語を認識するのにかかった時間よりも短いことが分かりました。これは、参加者の脳の中に、「バナナ」と「黄色」の意味的な関連性が存在しているためです。

これがどうマーケティングに関係するのでしょう? 関係は大ありです。さりげないプラミングを取り入れることで、サイト訪問者にブランドの重要な情報を覚えてもらいやすくしたり、購買行動に働きかけたりすることができるのです。

実際に、Naomi Mandel氏とEric J. Johnson氏が行った調査では、ウェブサイトの背景を変えることで、消費者の商品選択に影響が出ることが分かっています。この調査では、参加者は1つのカテゴリから2つの商品のどちらかを選択するように指示されます(例えば、トヨタとレクサスのいずれかを選択)。

Psychology Todayによると、「背景が緑色(=米ドル紙幣の色)で1セント硬貨の絵が描かれたサイト、つまり「お金」というプライムを与えられた参加者は、「安全」というプライムを与えられた参加者に比べ、価格情報を見る時間が長いという結果になりました。

同様に、「心地良さ」というプライムを与えられた参加者は、「お金」というプライムを与えられた参加者に比べ、心地良さに関する情報を見る時間が長いという結果が出ています。」

ですから、細かいところに気を配り、プライミングをマーケティングに応用してみてください。ちょっとした違いで、最高価格帯の商品を購入してもらえるか、サイトから直帰されてしまうかの明暗を分けることになるかもしれません。

スノッブ効果

「他人とは違うものが欲しい」という心理が働き、簡単に入手できないほど需要が増し、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減少します。他者との差異化願望が背景にあり、限定性や希少性が価値を持ちます。バルミューダのトースターをはじめとする少し高額な調理家電やオーディオ、ニッチ家電、クラフトビールなどの市場では、スノッブ効果が話題の商品づくりに効いています。

私たちは自分の意思通りに判断したいという欲求を持っており、この欲求が阻害された場合、人は自由を取り戻すために反発します。こうした心理のことを心理的リアクタンスといいます。

商品が品薄状態になると、顧客は購入するという自由を阻害されることになり、それに反発して、購入マインドが高まり、購買行動に移りやすくなるのです。

 

ヴェブレン効果

ヴェブレン効果は顕示効果ともいい、米国の経済学者・社会学者、ヴェブレンが「有閑階級の理論」(1899)の中で、黄金狂時代の米国の有閑階級に特徴的だった、「見せびらかし」の消費(顕示的消費)について言及したことに由来します。高額ブランドを購入する心理の説明としてよく使われています。

 

ハロー効果

人間の心理の1つで、対象物に対して後光を感じ取ると、対象の印象を歪めてしまう心理現象を指します。心理学者のエドワード・ソーンダイクによって名づけられました。

「ハロー(halo)」とは、「後光」や「光輪」を意味する言葉で、「ハロー効果」は「1つの特徴に引っ張られて対象を歪めて見る」人間心理を指します。「後光効果」「光背効果」と呼ばれる場合もあります。

例えば、政治家の選挙演説に好感度の高い俳優が応援として参加すると、政治家が掲げる政策と俳優は全く関係ないにも関わらず、人は「あの俳優が応援しているんだから政策内容も良いに違いない」と思ってしまう傾向にあります。

コマーシャルで好感度の高い芸能人が広告に起用されるのは、「ハロー効果」に則った合理的な宣伝手法だと言えます。

 

単純接触効果(ザイアンスの法則)

ザイオンス効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱した、別名「単純接触効果」とも呼ばれている心理効果のことです。文字通り、何度も繰り返して接触することにより、好感度や評価等が高まっていくという効果です。

ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則ともいわれています。人間関係においては「熟知性の原則」と呼ばれ、会えば会うたびに、知れば知るほどに好意を持つといった心理効果を意味しています。

興味がなかったり、あまり好きではなかったりするものや人物でも、頻繁に目に触れる機会があった場合、その対象への警戒心や恐怖心が薄れ、良い印象を持つようになるといわれており、ザイオンス効果の顕著な例と言えます。

ザイオンス効果は、対象となる物や人物と触れ合う時間は短くとも、回数を重ねれば十分に効果が現れるといった特徴をもっているため、いかに接触回数を増やせるかが重要です。

最近では企業単位でSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に登録しているのをよく見かけます。TwitterやFacebook、Instagramなどで、定期的に自社の商品を宣伝するというのは賢い手法だと言えます。しかも、このザイオンス効果はある程度信頼を築くことができれば、目にしなくなっても、しばらくは効果が持続するメリットを持っているのです。

音声情報の「ノイズ(自分にとってどうでもいい雑音的な情報)」と「シグナル(自分にとって意味・関係のある情報)」を無意識に選び取る心理効果です。この「カクテルパーティー効果」を、マーケティング・広告に応用する場合には、「シグナルとなるコピーライト・顧客への呼びかけ方」がキーポイントになります。

人は「自分に関係があると思う情報」や「自分自身に○○さんと直接名前で呼んでくる相手」に対して反射的に注意・興味を引き付けられやすいのです。
カクテルパーティー効果を活用したマーケティングの基本は、顧客に「名前で丁寧かつ親しみを込めて呼びかけること」であり、店舗(ネット通販)利用経験のある顧客への「○○様へ・大切なお客様である○○様だけへ特別セールのご案内」などのDMは特に有効です。

しかし、一般的な宣伝・広告(コピー)では顧客の名前・住所などの個人情報までは分かりませんから、「ターゲット層の属性・ライフスタイル・心理・興味関心」を予測しながら、ターゲット層に「自分が興味のある広告+自分に関係している内容の広告=非ノイズのシグナル」と認識してもらうことが重要になります。

 

カクテルパーティー効果

大勢の人々が雑談している騒がしい場所でも、自分に関係のある情報だけに無意識的に注意・意識を向けることができる選択的注意の効果を意味しています。

イギリスの認知心理学者エドワード・コリン・チェリー(1914年~1979年)が1953年に提唱した心理効果です。
大勢の人たちが談笑する騒々しいカクテルパーティーでも、人は「自分が一対一で会話をしている相手の声」や「自分の名前」、「自分が興味のある話題(自分に関係のある話題)」だけを無意識的に聞き分けて注意を集中できます。
この心理的知覚的な特性が「カクテルパーティー効果」です。

 

ベビーフェイス効果

人は赤ちゃんの顔を見ると
「可愛い」「守ってあげたい」という
感情を抱き、警戒心が緩む心理があります。

そして赤ちゃんでなくても
「赤ちゃんのような顔をしている人」にも同じ心理が働きます。

そもそも、赤ちゃんではないのに赤ちゃんのような顔をしている人とはどのような顔なのでしょうか。

大きな目、丸顔などの赤ちゃんらしい特徴を多く持つ人に対して、
人は「無邪気」「純粋」「純真無垢」などの
性質を感じ取りやすく、
つい気持ちがゆるんでしまうそうです。

これは、
私たち人間は、赤ちゃんに対し
「愛情をもって接するように」と
脳にインプットされているからといわれています。

顔認識

人間は生まれながらにして、進化の過程で脅威となるものを検出する機能を備えている。
その検出対象とは、人や動物の顔である。特に怒りの顔の方が素早く検出されるようだ。

人類の祖先は、サバンナやジャングル、暗闇といった環境の中で、常に敵に怯えながら生きてきた。
そこでは、我が身の脅威を素早く察知する能力は、自然淘汰の中を生き残るうえで必要不可欠であったと考えられる。

カリギュラ効果

何かを禁止されることで、そのことが余計に気になってしまうという心理のことです。広告のキャチコピーで、頻繁に活用されています。確かに「○○な人は~~してください」と言われるより、「○○な人以外は~~しないでください」と言われた方が気になり、頭にも残りやすくなります。

 

ツァイガルニク効果

禁止して意欲を高めるカリギュラ効果に対して、情報の一部を隠して意欲を高める心理効果を「ツァイガルニク効果」といいます。
人は終わったことよりも終わっていない、未完了のものに注意を向ける特徴があります。

例えば、テレビ番組のテロップでCM前に「まさかの展開まで90秒」とカウントが始まる演出があります。こうした演出をされると続きが気になって、また90秒後には確実に見ていたくてチャンネルも変えずずっと見てしまいます。

広告バナーでも、「この女性が90日後…」や「この画像の間違いが分かりますか?」といったクリエイティブを見かけます。これらはツァイガルニク効果によって続きが知りたいという心理効果を活用しています。

 

アンカリング効果

最初に印象に残った数字がその後の判断に影響を及ぼすことです。船がいかり(アンカー)を下すとある一定範囲しか動けなくなる比喩から生まれた言葉だと言われています。

例えば、通常3000円のマグカップも、3000円では売れなかったのに、5000円の値札を作成しその上から「2000円引き!3000円」と書いたら売れたという例があります。
「3000円」という数字をただ見ただけでは、それが本当に適正なのか、高いのか安いのかガわかりません。そういうとき、人は無意識に「自分が過去に購入したマグカップは1000円だったから3000円は高いな」と考えてしまいます。
しかし、最初に5000円という数字を見せてから3000円に値下げしたように見せると、5000円がアンカーとなり、3000円という価格が安く感じてしまいます。

アンカリング効果を活用した値付けを行っている企業は多くあります。
露骨な方法ではなくとも、一番売りたい商品の隣に高い商品を置いておくだけでも、その2つで価格比較をしてしまい、売りたい商品が魅力的に映ります。

 

ディドロ効果

1つのものがもたらした新しい価値に対して統一感を求めたがる心理です。「1つ買うと全部揃えたくなる」という心理も近いかもしれませんね。

例えば、1ヶ所のパーツを整形した人がそれ以外のパーツも整形したくなることや、家具を1つ買い替えたらそれ以外のものも買い替えたくなることなど、さまざまなケースに当てはまります。いわゆるコレクターもこの心理に当てはまっていると言えます。

新しい価値観を得たときに、その価値観にすべて統一したくなる心理効果を指します。
入門用のロードバイクを買って、サイクリングにはまってしまい気付いたらプロ仕様のバイク、シーンに合わせた数種類のサドルやタイヤを買い集めていた。男性なら似たような経験がある方も多いのではないでしょうか。
1つ、良いブランド品のバッグを買ったら、それに見合うようにそのブランドの服やアクセサリーをどんどん買いそろえて言ってしまうという方も少なくないと思います。
あとはサプリメントに凝って気づけば棚一つサプリメントだらけになっている、iPhoneを買ったらパソコンもMacに変えて…など、ディドロ効果はあらゆる商材で見受けられます。

マーケティングにおいては、一般的なやり方ではありますがセットやシリーズで商品を見せることが効果的です。
例えば、大型家具店ではソファに合わせてテーブル、テレビ台など様々なアイテムで一つの空間を作っています。アパレルショップでも、服を単品で見せるのではなく、マネキンにトータルコーディネートさせています。
消費者はそれらをセットと感じ、どうせならセットで買おうと考えてしまいます。

 

 

ウィンザー効果

直接伝えられた情報よりも第三者を通して伝わった情報の方を信頼してしまう心理のことです。

例えば、直接「キレイですね」と言われるよりも、「○○君がキレイだって言っていたよ」と言われた方が、何となく信じてしまいますよね。口コミマーケティングやインフルエンサーマーケティングは、その応用と言えるでしょう。

 

ストループ効果

よく例に挙げられるものとしては、青い色で「赤」と書いてあった場合、その文字が赤であることを認識するまでの時間が、赤い色で「赤」と書かれてある場合に比べて長くなるというものです。
人は文字を読む時も、文字だけを見ているのではなく、文字の周りにある情報も併せてみています。青い文字で「赤」と書かれていると、脳の中で2つの情報が不一致を起こし、認識に時間がかかってしまいます。例えば、広告クリエイティブで「非常に安くてお買い得」というメッセージを伝えるときに、高級商品のようにきれいに陳列されたディスプレイで見せると情報の不一致がおこります。
この場合によく使われる演出の例は、トラックの荷台にぼろぼろこぼれるほど大量に商品を積んでいるものです。
高級感のある商品を安っぽく演出することが駄目であることは誰にでもわかると思います。しかし、安い商品に高級感のある演出を施してもダメなのです「活かす」というより「陥らないようにする」というのがポイントです。

 

コンコルド効果

「埋没費用効果」「サンクコスト効果」とも呼ばれており、損失になることが分かっていてもそれまでの投資を惜しんで投資がやめられなくなる状態を指すマーケティング心理学です。
早い段階で利益を出せないとわかっていたにもかかわらず、投資額が膨らみ続けた超音速旅客機コンコルドになぞらえて名づけられました。

UFOキャッチャーで1000円使ってしまい、「正直1000円以上の価値はないんだけど、今やめたらすでに払った1000円が無駄になる」と続けてしまう行為はまさにコンコルド効果です。

マーケティングにおいては「あと〇円で送料が無料になります」「今月失効予定のポイントが○ポイントあります」といった形で使われます。
送料を無料にしたいがために無駄な買い物をしたり、ポイントを使うためだけに出かけたり、経験がある方は多いと思います。

 

松竹梅の法則

特に日本人に対して有効といわれているマーケティング心理学に「松竹梅の法則」があります。
これは松竹梅3つのプランを用意していると、真ん中の竹プランがいちばん買われるという現象を表します。

様々な実験の結果、松竹梅3つのプランがある場合、竹と梅だけの場合、松と竹だけの場合といろいろなパターンを試しても、平均購入金額が一番高くなるのは松竹梅3つのプランを用意している場合になるようです。

これは「一番安い梅はちょっと、一番高い松もそこまでいらないし、一番ちょうどいい竹を買おう」というロジックが働くために起こります。
マーケティングの現場では、一番売りたい商品を真ん中に、あえてあまり価値のない梅、高級品の松を用意するということがよく行われます。

また、「人は1つの購入を迫られるとそれを‘買うか買わないか’で考えるが、3つあると‘3つのうちどれを買うか’という思考に切り替わる」という理論もあります。

 

決定回避の法則

マーケターが良かれと思ってやっていることが、逆効果になっているかもしれない心理効果です。
先ほど、松竹梅の法則で1つよりは3つの選択肢があったほうがいいという心理効果を紹介しましたが、選択肢が多すぎると今度は決定回避の法則が働いてしまいます。

これは、選択肢が多くどれが最適かわからない場合、最も無難な(冒険しない)選択肢をとるという人間の本能的な心理効果です。

最近はQRコード決済など無数の決済手段が登場しますが、一度で対象の決済手段を提示すると、かえって消費者は決断できなくなってしまいます。
また、あれもこれもと詰め込み過ぎてよくわからないWebサイトも同じです。

消費者にとって最も魅力的な選択肢数個だけを提示する。とくに広告のランディングページなどでは徹底しましょう。

 

プロスペクト理論

ノーベル経済学賞を受賞した心理学者ダニエル・カーネマン氏によって提唱されたプロスペクト理論は、「人は利益よりも損失を過大評価する」というマーケティング心理学です。
どういうことかというと、1000円もらえる喜びと1000円失う苦しみを比較したとき、多くの人は1000円失う苦しみのほうを大きく感じる、つまりリターンを得ることよりもリスク回避を優先する心理効果を言います。

例えば

顧客満足度90%!
返品した人はわずか10%です!
であればどっちのほうが、いい印象を受けるでしょうか。どちらも数字としては同じことを言っていますが、受け取る印象は全く違います。

マーケティングにおいて、相手のリスクをいかに低くするかは非常に重要なテーマです。これは、その商品・サービスによって得られるメリットよりも強調すべきです。失敗するプロモーションの多くはメリットばかりで、相手のリスク回避が不十分です。

 

シャルパンティエ効果

数字の表現によって受け取る印象が変わるマーケティング心理学を「シャルパンティエ効果」といいます。「1キロの鉄」と「1キロの羽毛」は同じ1キロですが印象が全く違います。「1キロの鉄」は単純に重く固い印象ですが、「1キロの羽毛」は重さというよりも量がイメージされるのではないでしょうか。

数字や比較対象の置き換えによって、得られる効果や印象をより効果的に伝えているプロモーションは多くあります。

例えば

耐荷重量6トン!
100人乗っても大丈夫!
ではイメージのしやすさやイメージした後の頑丈さの印象が大きく違います。

また、

これ1本でビタミン5mg!
これだけの野菜がこの1本に
でも全く受け取る印象が違います。

商品の魅力を十分に伝えることは、マーケティングの大きなテーマです。シャルパンティエ効果によってより魅力的に伝えることができないか考えてみましょう。

 

テンション・リダクション効果

このマーケティング心理学は、普段AmazonなどのECサイトをよく利用する方は頻繁に体感していると思います。また、高額なブランド品を購入した経験がある方も、テンション・リダクション効果を体感しているのではないでしょうか。

この心理効果は、緊張状態がほどけて気が緩んだ時に決断力が薄れる状態を指します。
例えば、大事な商談で緊張状態が続き、終わった瞬間気が抜けてつまらないミスをしてしまったという経験はありませんか。
同じように、買い物でも何かを買った後が一番気が緩み、余計な決断をしてしまうタイミングです。

ECサイトの購入後に出てくる「こちらもご一緒にどうですか?」「こちらの商品を買った人は他にもこんな商品を買っています」といった表示がテンション・リダクション効果の活用例です。
また、ブランド品の購入した直後に、このバッグにはこのスカーフと合わせるといいですよ、とおすすめされてつい買ってしまったという経験がある方も多いと思います。

 

リフレーミング効果

ハロー効果などでも人は何かを判断するときに、そのものだけを見ているのではなく、その周りも見て影響されているということを紹介しました。「フレーミング効果」も、似たような心理効果で、表現方法によって物事の印象が変わる現象を指します。

例えば、次のうちどちらが魅力的でしょうか。

果汁20%のオレンジジュース
果汁以外が80%のオレンジジュース
お客様満足度95%
クレーム率5%
あなたの財産が狙われ続けています
防犯サービスがあれば安心できます
どれも言っていることは同じですが、言い方、つまりフレーム(枠組み)を何にするかで印象が大きく変わります。

 

アフォーダンス理論

過去の経験によってそれに対する行動や考え方が結び付けられる効果のことです。結び付けられたイメージや考え方などをアフォーダンスといい、固定観念と同じような意味合いで使われる場合もあります。

ちなみに、アフォーダンス(affordance)は、「与える、提供する」という意味の英語affordから作られた造語です。

黒文字、下線
1. アフォーダンスとは

青文字、下線
2. アフォーダンスとは

1と2がリンク先として表示されていた場合、2をクリックしてしまうという方が多いのではないでしょうか?これは、Yahoo!などのWebメディアが「青文字+下線=リンク」という価値を付け、時間を経てユーザーに浸透した結果、ひとつのアフォーダンスになった例だと言えます。

 

クレショフ効果

クレショフ効果の由来は、旧ソ連の映画理論家レフ・クレショフ(1899~1970)が1922年に全ロシア映画大学内における実験で証明した「並べた映像」が新たな意味を生み出す効果にあります。

「クレショフ効果(Kuleshov Effect)」とは、複数の画像(映像)を並べられると、その複数の画像の間に何の関係が無くても、無意識にその前後関係を連想して特定の意味を解釈する心理効果です。

クレショフ効果は、複数の映像をつなぎ合わせることで新しい意味が生まれるという映画理論の一つ「モンタージュ理論」の検証過程で発見された認知バイアスの一つです。

モンタージュ理論とは、旧ソ連の映画監督セルゲイ・M・エイゼンシュテイン(1898~1948)が提唱したものです。
例えば「爆弾の映像」と「海上に浮かぶ戦艦の映像」を並べると、人は「戦艦が爆弾で攻撃される次の事態」を無意識的・物語的に連想してしまいます。

映画はいってしまえば、「前の映像+後の映像」から「現在の映像の意味」を物語的に連想する人の認知バイアスを生かした「モンタージュ作品(映像の並びを編集した作品)」です。

「クレショフ効果」は、テレビCMでも当たり前のように使われています。

例えば、「ユニクロ」の典型的なテレビCMでは、「白人・黒人・アジア系など色々な人種の人たち」が、ユニクロの服を着て明るい笑顔でポーズを決めたり、恋人同士(夫婦)でくつろいでいたり、軽やかに踊ったりしています。

ユニクロのテレビCMは、クレショフ効果によって「人種(肌の色)・国籍を問わず、世界中の人が笑顔で着ることのできるおしゃれで機能的なユニクロの服」という意味を生み出し、「差別のないユニクロのグローバル戦略・お客様を選ばない人権意識の高さ」というブランディングに成功しています。

また、結婚相談所の「楽天オーネット」のテレビCMは、「独身の二人が共通点の多い相手を見つける映像」から「二人で一緒に色々な場所にデートに出かけてお互いの理解を深める映像」につなげ、「ハッピーウェディングなゴールの映像」へと結びつけています。
このCMにも「まるで自由恋愛のような出会いと楽しいデートを通して、素敵な結婚ができる今風の婚活サイトですよ」という前向きな意味を生み出すクレショフ効果が働いています。

 

フットインザドア

小さな要求を承諾してもらうことができれば、段階的に大きな要求にも承諾してもらいやすくなるという営業(セールス)の心理学テクニックです。

「フットインザドア」という言葉は、「セールスマンが商談を続けるために、ドアを閉められないように片足をドアの内側に入れる動作」に由来しています。「セールスマンは顧客にとにかく話を聞いてもらうことさえできれば、流れで商談を成功させやすくなる」という営業の経験則に基づく技法です。

ットインザドアは「段階的要請法」とも呼ばれるように、まず断りにくい「小さな要求(簡単な要求)」を提示して承諾してもらい、段階的に要求のレベルを上げることで、本題である「大きな要求」を承諾するように誘導していく交渉術なのです。人はいきなり「大きな要求」を突きつけられると、警戒したり負担に感じたりして、承諾することはまずありません。

しかし、「3分だけお話を聞いて頂けますか?」「無料ですので、この試供品をお試し頂けませんか?」など簡単に実行できる「小さな要求」であれば、断るのも悪いと思って承諾しやすくなります。

https://beehave.infodex.co.jp/entry/foot

 

ドアインザフェイス

最初に相手が断るであろう大きな頼みごとをして、相手に罪悪感を抱かせることにより、小さな頼みごとを相手に受け入れてもらうという、人間の心理を巧みに操った交渉のためのテクニックです。

まず、無理だとわかっておきながら大きな頼みごとをします。当然断られますが、断った側の性格によりますが、少なからず相手側に罪悪感が生じます。そこで、次に小さな頼みごとをしてみると、その罪悪感を解消するために「それくらいなら……」と、承諾してもらえる可能性が高くなります。

ドアインザフェイスは、営業マンがよく使う心理テクニックのひとつで、営業スタイルの一種ともいえます。実際、”ドアインザフェイス”という言葉の由来は、営業マンが断られるのを前提にして、とりあえずドアから顔を覗かせるといった行為からきています。

 

メラビアンの法則

アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した理論で、人が初対面の相手の話を受け入れるまでには「4つの壁」がある、と発表したものです。その4つの壁とは、以下の通り。

第一の壁「表情・服装」
第二の壁「態度・しぐさ」
第三の壁「言葉づかい」
第四の壁「話の内容」
初対面で話の内容を受け入れてもらうには、第一の壁から第四の壁まですべてクリアせよ、ということ。

4つの壁をWebサイトに置き換えてみましょう。

第一の壁「デザインの見た目・雰囲気」
第二の壁「Web構成・バナー配置・キャッチコピー」
第三の壁「説明コピー・文字の大きさ・フォント」
第四の壁「コンテンツ・商品・サービス内容・提案」
この4つの項目を順に整えていくということを意識してください。

デザイン・コピー・コンテンツに「一貫性」はあるか?
初対面の人に会う時、人は本能的に警戒するものですが、それはWebサイトの場合も同じ。「どんなサイトかわかりにくい」、「ここで買い物するのは不安」と思うと人は去っていきます。ですが、「ここは安心、信頼できる、興味深い」と思えば再訪したくなりますね。
では、初訪問のユーザーに信頼され、手を止めてもらうにはどうすればいいのでしょうか。

重要なのは、Webサイト全体を、4つの壁順に「統一感」を持たせることです。つまり、見た目(デザイン)から中身(コンテンツ)まで「矛盾がないこと」です。

人は、矛盾する相手をすんなり信じることができません。例えば、ムッと怒った顔で「好きだ」と言われても、信じられないものです。
Webサイトも同様。バーゲンセール風デザインで「高級品」を紹介されても安物に見えてしまうでしょう。矛盾した場合は、見た目が勝ちます。
「デザイン(見た目)」と「コンテンツ(内容)」が統一していることで、ユーザーは安心してコンテンツにのめり込め、誘導にも自然と従えるのです。

1:その専門分野や業界らしい雰囲気である。(第1の壁)
例えば、美容業界なら女性が好むエレガントな雰囲気。雑貨なら掘り出し物がありそうな楽しい雰囲気。その業界やSHOPらしさを演出しましょう。

2:価格帯やポジションに合った色使い・スタイルである。(第1の壁)
高級品には高級ショップの色使いがあり、ディスカウント品には楽しさやお得感を感じさせる色使いがあります。カラーを決めて統一感を出すことでポジションが決まり、より安心を与えます。

3:ユーザーを迷子にさせない配置・構成である。(第2の壁)
どこを見ればいいかわからない、クリックすると元のページに戻れない、などのストレスがあると、ユーザーは迷子になってしまいます。ページ構成は定番どおり、バナー広告は大きな文字でメリハリをつけると親切です。

4:ターゲットの心をつかむキャッチコピーである。(第2の壁)
キャッチコピーはこのサイトがどんなスタンスで何を提案しているのか、が伝わるところ。ユーザーと何をフックにつながりたいか、軸を定めて発信しましょう。

5:ターゲット層に合った言葉使い・コピー量である。(第3の壁)
内容の前に言い方や見せ方が大事。親切・丁寧が売りなら、きめ細かな説明を。スピード重視なら、端的に勢いよく。ユーザーをスムーズに引っ張っていくポイントです。

6:ユーザーのニーズに合わせて導線を引いている。(第3の壁)
ユーザーはいったん信頼したサイトには気持ちよく誘導してほしい、と思っているもの。ユーザーを迷わせず、ニーズやタイプに沿った導線を引きましょう。

7:自己紹介し、会社の理念を語っている。(第4の壁)
どんな理念でWebサイトを運営しているのか、顔が見えるメッセージを書きましょう。長期にわたるファンになってもらいやすいのがこの部分。デジタルな世界だからこそ、アナログなメッセージを!

8:最終的にユーザーにとってほしい行動を提示する。(第4の壁)
訪れたユーザーに、最終的に「購入してほしいのか」、「会員登録してほしいのか」、「アンケートを記入してほしいのか」などハッキリ提示し促しましょう。

 

 

ABOUT ME
yukiji@マーケ担当&デザイナー
都内の事業会社に勤めるOL29歳独身です。好きなものは、旅行、猫、東京巡り、ランニングです。筋トレは死ぬほど嫌いですがMなので超やってます。 【社会人1年目〜3年目】広告代理店で身を削り鬱になる →【4年目〜現在】事業会社へ転職し、マーケティング担当として超絶楽しく働いています。 副業でマーケティングコンサルとデザイナーとしても活動しておりますので、お気軽にご相談ください。